【第616号】平成29年08月01日
ファウンダー~ハンバーガー帝国の秘密~
こんばんは、きとうです。
先週の土曜日、レイクロックの実話を映画化した、ファウンダーが公開された。
経験もないのにフランチャイズビジネスに参入し事業拡大する経営者の(わたしを含む)あるあるが盛りだくさんで、極めてリアリティの高い映画になっている。
自分も似たようなスキームで展開をしたことがあるので、
「まあ、そういう展開になるよねぇ」と思いながら見ていた。
店舗展開とともに、様々な経営課題に直面することで、どんどん戦術の革新を迫られるレイクロック。
一方で、繁盛店を作り出したことに満足し、革新意欲もなく現状維持を望むだけのマクドナルド兄弟。
契約を盾に現状維持を主張するマクドナルド兄弟の存在は、店舗展開にとって足枷でしかなくなるわけで、
レイクロックの辿った道は、なんらエグくなく、ごく自然な成り行きだ。
レイクロックは、加盟店の人生を背負っている。
創業者のこだわりより、加盟店の人生を優先させるのは、彼の立場であれば当然の判断だ。
映画のレビューをみていると、マクドナルドを「乗っ取った」レイクロックの物語、みたいに書かれているが、
マクドナルド兄弟から権利を買い上げているので、乗っ取りではない。
しかも、謀略ではなく、正面突破でものにしている。
そもそもの要求水準が高すぎるため、マクドナルド兄弟の希望には達していないものの、客観的に見てマクドナルド兄弟の売却条件は、決して悪いものではなかった。
当時、税後で兄弟にそれぞれ100万ドルずつ(当時の日本円レートだと3.6億円)というのは、パッケージの売却益としては、なかなかの金額だろう。
まあ、映画で描かれるような事態を回避するために、いまは、買収してから展開する場合が多いのだが。
マクドナルドの売却交渉に際し、度重なる経営危機やフランチャイズ加盟店との対話(対立も含めて)など、多くの経験を積んでいくレイクロックと、現状維持の世界を生きるマクドナルド兄弟では、勝負にならないのも当然だろう。
出会ったころは同じレベルだったかもしれないが、経験とともに、経営者としての力量に、物凄い差が生まれていく。
もちろん、現状維持を望む経営者と、飽くなき拡大を望む経営者では、熱量が圧倒的に違う。
映画の終盤で、マクドナルド兄が「あいつには勝てない」と言っていたが、経験と熱量の差が、おのずと、そう言わせているのだ。
映画をみる限り、たいして才覚のないレイクロックが、世界企業をつくりあげた事実をみていると、本人の言う通り「根気」と「信念」がいかに大切かを思い知らさせる。
52歳でマクドナルドのフランチャイズ展開を手がけ始めて、ノウハウもなく、経営の才能にも恵まれず(という描かれ方をしている)、苦労しながらも、事業拡大とともに洗練されていくレイクロックの姿は、年齢関係なく人間は成長できるという、前向きなメッセージに見える。
印象的なのは、52歳になっても自己啓発テープを聞き「いつか、やってやるぜ!」的な、高い意識を持ち続けていたことだ。
イタいおじさんという見方もできるが(笑)、「根気」と「信念」以前に、そもそも成功への強い欲求があったことが、レイクロックが成功できた、最大の秘訣にみえる。
運といのは、いつやってくるか分からないものだが、「いつか、やってやるぜ!」という意識がない限り、巡ってくることはない。
私のようにフランチャイズビジネスに関わっていない人にとっても、面白い映画だと思います。
映画の公開にあわせて、こちらも合わせて読むとよいかも!
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